自動化厨のプログラミングメモブログ │ CODE:LIFE

Python/ExcelVBA/JavaScript/Raspberry Piなどで色んなことを自動化

いつのまにかAmazon Driveのプランが1TBになり13800円請求されていた話

現在マネーフォワードを使って家計簿管理をしているmaruです。 いつものように利用履歴を確認していると見慣れないクレジットカード利用履歴を発見。

JCB海外利用 AMAZON SERVICES INTE -13,800

海外利用・・・?しかもそこそこ高額・・・!? びっくりしていろいろ調べていたところ記事タイトルに行き着きました。

Amazon Driveは容量超過していると自動でプランアップ

JCB海外利用 AMAZON SERVICES INTE の内訳はAmazon Driveの1TBプランでした。

そんなの契約した憶えないんですけど・・・。

というか写真の保管は容量無制限のはずでは・・・?

写真以外は容量カウントされる

プライム・フォトはプライム会員なら無制限に写真を保存できるからと安心していたところ、動画やRAWファイルはその対象外のため容量がカウントされており自動的にサブスクリプション契約となっていたようだ。

ちなみにプライム会員が追加料金なしで使える容量は5GBまで。

これを知らないうちに動画で消費していたようです。

2ヶ月以内の解約なら全額返金

1TBも絶対使わないのでなんとか返金してもらえないか調べてみたところAmazonのヘルプページを発見。

https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201376520

有料プランに移行してからでも解約すれば残った契約期間相当の金額が返金される。

さらに、最後の支払いから60日以内の解約なら全額返金されるとのこと。

Amazon Drive → ストレージの管理 からプランを解約すれば返金が開始されました。

絶対1TBなんて使わないしめっちゃ焦りましたがなんとか全額返ってくるようなので一安心です。

バックアップの設定を見直してというかPCからAmazon Driveをアンインストールしました。

1TBはOffice 365 SoloについてくるOneDriveの分で十分ですねー。

Python×Seleniumでswitch_to.frameが効かずハマったがchromedriver.exeを更新したら直った

朝のルーチンワークを少しでも減らそうとPythonで売上・アクセスデータの集計報告ツールを作って動作させているのですが、ある日正常に動かなくなった話。

売上・アクセスデータ集計報告ツール

  1. タスクスケジューラからPythonファイルを実行
  2. SeleniumでGoogle Analyticsへログイン
  3. Google AnalyticsからCSVデータをダウンロード
  4. pandasで過去のCSVデータと統合
  5. Excelで集計・分析
  6. 対目標・対前年で比較したデータをSlack BotにPOST

こいつが7月に入ってある日突然CSVデータがダウンロードされなくなった。 Google Analyticsにログインすることはできている。でもCSVはダウンロードされない。

いや、まぁ、手でやっても2分もかからない作業ではあるんですが、やっぱり単純作業はやらなくていいならやりたくないですよね。

chromedriver.exeが古かった

結論から言うと原因はchromedriver.exeが2018年3月時点のものだったこと。 そんなに頻繁に更新があるものと思っていなかったため最初はGoogle Analytics側のDOMが変わったのだろうと疑っていた。

しかし実際のところは以下から最新のchromedriver.exeをダウンロードして以前のexeファイルに上書き保存すれば済む話でした・・・。 2018年6月のバージョンを使うことで改善。

ChromeDriver - WebDriver for Chrome http://chromedriver.chromium.org/downloads

見てもしょうがないかもしれませんが、色々試した経緯を残しておきます。

Google AnalyticsのDOMが変わった・・・?

CSVダウロードに必要な箇所は変わっていませんでした。 ちなみにログインからCSVダウンロードまでのプログラムは以下のようなもの

download_directory = 'ダウンロード先ディレクトリ'
user_id = 'ユーザー名'
user_pass = 'パスワード'
  
driver = init_selenium(download_path=download_directory) # デフォルトダウンロードフォルダ変更
driver.implicitly_wait(10) # 要素表示までの最大待機秒数
driver.get('カスタムレポートのURL')
  
driver.find_element_by_css_selector('#identifierId').send_keys(user_id)
driver.find_element_by_css_selector('#identifierNext > content > span').click()
driver.find_element_by_name('password').send_keys(user_pass)
time.sleep(2)
  
driver.find_element_by_css_selector('#passwordNext span').click()
time.sleep(10)
  
# 操作対象をインラインフレームに移す
iframe = driver.find_element_by_css_selector('#galaxyIframe')
driver.switch_to.frame(iframe)
  
driver.find_element_by_css_selector('.ACTION-exportMenu').click()
driver.find_element_by_css_selector('.TARGET-CSV').click()
time.sleep(10)

Google Analyticsの画面はレポート表示領域がインラインフレームで形成されています。

故に操作対象をiframeに移す処理switch_to.frameが必要になるわけです。

途中からブラウザ接続が切断されていた

find_element_by_css_selectorの指定がおかしいのか? でもエラーで止まってるのはフレームに移動する前段階・・・。

driver.switch_to.frame(iframe)がおかしいのか・・・? でも推奨されている記述どおりで、driver.switch_to_frame(iframe)は使っていないし・・・。

まずdriver.find_element_by_css_selector('#galaxyIframe')が正常に動作しているのか・・・?

と思い検証したところAnalyticsにログインした直後からブラウザーとの接続自体が切れており、何の操作も受け付けられていなかったことが判明。

これは明らかにwebdriver自体がおかしいと思い、冒頭の「chromedriver.exe」の更新にたどり着いたということです。

すごい遠回りでしたねー。次からはまず最初にバージョン確認してみることにします!

今まで読んだ本、今読んでいる本のメモから自分の思考と志向を知る

自分が今まで読んだ本と今読んでいる本のまとめ。内容の振り返りと感想を簡単に書く。 随時更新予定

どんな本を読んだかはその人間がどのような思考と志向を持つかを表すと考える。 自分がどんな本を好み、何に興味を示し、どうありたいかを客観的に見てみたいのでこのまとめを書くことにする。

ざっくりと面白かったと思う本たちをリストアップしてみましたが私を構成しているのは「人間の欲の分析」や「IT(中でも人工知能)」への知的好奇心のようです。 特にAIを限りなく人間に近づけるもしくは超えるというような内容に強く惹かれています。

こちらは本ではないですが、最近ロボマインドプロジェクトのブログをとても楽しく読ませてもらってます。

映画やドラマだと「ブレードランナー」「エクスマキナ」「アイロボット」「ウエストワールド」とか好きです。 ウエストワールドのシーズン2が早くAmazonプライム・ビデオで見れるのを楽しみに待っています。

人間

すべての教育は「洗脳」である?21世紀の脱・学校論? (光文社新書)

すべての教育は「洗脳」である?21世紀の脱・学校論? (光文社新書)

すべての教育は「洗脳」である?21世紀の脱・学校論? (光文社新書)

人生の勝算 (NewsPicks Book)

人生の勝算 (NewsPicks Book)

人生の勝算 (NewsPicks Book)

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)

この世の人間は三種類。ギバー/テイカー/マッチャー。

マズロー心理学入門―人間性心理学の源流を求めて

マズロー心理学入門―人間性心理学の源流を求めて

マズロー心理学入門―人間性心理学の源流を求めて

現在読書中

「マズローの5段階欲求」というものは無く、実際にはマズローは5段階と定義しておらず「階層欲求」としている。 そして、一般に経営学などで取り上げられている「マズローの5段階欲求」は本のかけらに過ぎず。 これのみでマズローの心理学を語るのは早計である。

1分間ドラッカー 最高の成果を生み出す77の原則

1分間ドラッカー 最高の成果を生み出す77の原則

1分間ドラッカー 最高の成果を生み出す77の原則

超訳孫子の兵法 (彩図社文庫)

超訳孫子の兵法 (彩図社文庫)

超訳孫子の兵法 (彩図社文庫)

お金

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

ここ数年で読んだ中では最も面白かった本。 ライフハックブログの方で感想と今後の人類についての考察を書いています。 maruhack.com

図解・最新 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

図解・最新 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

図解・最新 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

下手に投資するくらいならインデックスファンドに投資しておけ的な

プログラミング

確かな力が身につくJavaScript「超」入門 (確かな力が身につく「超」入門シリーズ)

確かな力が身につくJavaScript「超」入門 (確かな力が身につく「超」入門シリーズ)

確かな力が身につくJavaScript「超」入門 (確かな力が身につく「超」入門シリーズ)

詳細! Python 3 入門ノート

詳細! Python 3 入門ノート

詳細! Python 3 入門ノート

WEBデザイン

レスポンシブWebデザイン マルチデバイス時代のコンセプトとテクニック (WEB PROFESSIONAL)

レスポンシブWebデザイン マルチデバイス時代のコンセプトとテクニック (WEB PROFESSIONAL)

レスポンシブWebデザイン マルチデバイス時代のコンセプトとテクニック (WEB PROFESSIONAL)

ビジネス・分析

数字力×EXCELで最強のビジネスマンになる本

数字力×EXCELで最強のビジネスマンになる本

数字力×EXCELで最強のビジネスマンになる本

ヤバい統計学

ヤバい統計学

ヤバい統計学

できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ 260 Googleタグマネージャ/オプティマイズ/データスタジオ対応 (できる逆引きシリーズ)

Microsoft Office Specialist Microsoft Excel 2016 Expert 対策テキスト&問題集 (よくわかるマスター)

Microsoft Office Specialist Microsoft Excel 2016 Expert 対策テキスト&問題集 (よくわかるマスター)

Microsoft Office Specialist Microsoft Excel 2016 Expert 対策テキスト&問題集 (よくわかるマスター)

  • 作者: 富士通エフ・オー・エム株式会社(FOM出版)
  • 出版社/メーカー: FOM出版 富士通エフ・オー・エム
  • 発売日: 2017/10/20
  • メディア: 大型本
  • この商品を含むブログを見る

たった1秒で仕事が片づく Excel自動化の教科書

たった1秒で仕事が片づく Excel自動化の教科書

たった1秒で仕事が片づく Excel自動化の教科書

マーケティング基礎 (宣伝会議マーケティング選書)

マーケティング基礎 (宣伝会議マーケティング選書)

マーケティング基礎 (宣伝会議マーケティング選書)

  • 作者: 宣伝会議編集部(編),野口恭平,栗木契,東浦和宏,山岡隆志,立川麻理,本間充,宣伝会議編集部
  • 出版社/メーカー: 宣伝会議
  • 発売日: 2016/10/01
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る

ビジネスモデル・ナビゲーター

ビジネスモデル・ナビゲーター

ビジネスモデル・ナビゲーター

  • 作者: オリヴァー・ガスマン,カロリン・フランケンバーガー,ミハエラ・チック,渡邊哲,森田寿
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2016/10/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログ (1件) を見る

ザ・会社改造 340人からグローバル1万人企業へ

ザ・会社改造 340人からグローバル1万人企業へ

ザ・会社改造 340人からグローバル1万人企業へ

コミック版 100円のコーラを1000円で売る方法 (中経☆コミックス)

コミック版 100円のコーラを1000円で売る方法 (中経☆コミックス)

コミック版 100円のコーラを1000円で売る方法 (中経☆コミックス)

「本当にいい会社」が一目でわかる有価証券報告書の読み方 ― 決算書だけではわからない「儲かる仕組み」はココを見る!

仕事とお金で迷っている私をホンネでズバッと斬ってください

仕事とお金で迷っている私をホンネでズバッと斬ってください

仕事とお金で迷っている私をホンネでズバッと斬ってください

電子工作

これ1冊でできる! ラズベリー・パイ 超入門 改訂第4版 Raspberry Pi 1+/2/3/Zero/Zero W対応

これ1冊でできる! ラズベリー・パイ 超入門 改訂第4版 Raspberry Pi 1+/2/3/Zero/Zero W対応

これ1冊でできる! ラズベリー・パイ 超入門 改訂第4版 Raspberry Pi 1+/2/3/Zero/Zero W対応

AI

人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)

人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)

人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)

AIは考えない-人工知能の現実: ディープラーニング、機械学習、ニューラルネットワーク...IT初心者の入門書 CAMBRIC

よくわかるディープラーニングの仕組み

よくわかるディープラーニングの仕組み

よくわかるディープラーニングの仕組み

シャンプーのボトルについているギザギザ

今日テレビでシャンプーというものが世間一般に広まったとされる約半世紀前の映像とともに花王のシャンプーが紹介されていました。

www.kao.com

シャンプーの容器にギザギザ状のきざみがついているのをご存知でしょうか?このきざみは、触っただけでシャンプーとリンスを区別できるようにつけられたものです。目の不自由な方だけでなく、目をつぶって髪を洗う時に誰でも区別がつきます。きざみ入り容器は次のように誕生しました。

このギザギザというか凸凹というか、の存在を今まで意識したことがありませんでした。

これを見てまず思ったのが

シャンプーするときボトルの側面触らなくね?

ということ。

ポンプのヘッド部分につければ良いのに と。

と思いきやヘッド部分にも付いてるらしい。

ケチつけてすみませんでした。

目が見えない人はギザギザで判断できる。でも、逆に目がよく見える人にはぱっと見一緒なパッケージって不便ですよね。

まるっきり違う色とかにはしてくれないものか。

マズロー心理学入門―人間性心理学の源流を求めて

マズロー心理学入門―人間性心理学の源流を求めて

マズロー心理学入門―人間性心理学の源流を求めて

マズロー心理学入門―人間性心理学の源流を求めてを6月に入ってから夜中に少しずつ読み進めていましたが、今読み終えました。

率直に面白かったです。人間の欲を、自分の欲を、人間の本質的在り方を少しだけ理解できたような気がします。



なぜこの本を読もうと思ったのか

ECサイト運営という職についてから3年が経ちました。このブログを始めたのも同時期でしたね。

ECサイトの分析をしていて常に考えるというか考えざるを得ない最も重要なことの一つに「この店に来る人は何を求めて来ているのか」というものがあります。 何しろ商売である以上は需要の把握はやってしかるべき職務です。

しかし、昨今マーケティングという概念はマスからセグメントへセグメントからパーソナライゼーションへとパラダイムシフトを迎えており、 「この商品を買ったこのひとはどんな生活をしていて、どういう欲求をもとに店にたどり着いて、購入して、その後商品には満足してもらえたんだろうか」 という1人の人間に対するマーケティングが求められおり、所謂ペルソナ(ターゲットとする架空のユーザー像)まで踏み込んでいく必要があります。



欲求(ニーズ)の根源を知りたい

分析を主業務としているうちに大本を辿るクセがついてしまったのか 1to1マーケティングを実践しようと分析しているうちにそもそも人間という生き物は何を求めて生きているのかという根源的問いが浮かんできました。

経営学の書籍で見た(ような気がする)5段階欲求を思い出し、 その答えがマズローの著書に記されているのでは、とこの本を手にとった次第です。

※Kindleで読んだので実際には手に取っていないです(笑)が、やはり難しい言葉が出てくる本ならKindleの辞書機能がとてもありがたいですね。



書籍概要

  • マズローは病的な人間ではなく健康的な人間を研究対象として、心理学に新しい分野を切り開いた
  • 人間を成長する存在と位置づけて、成長する人間の過程を欲求の階層で表現した
  • 人間成長のゴールを自己表現と位置づけて、その特徴を明らかにした
  • 至高経験を科学の対象として、超越的な自己の可能性までもを掲示した
  • 理想社会ユーサイキアを想定して、その本質にシナジーを取り入れた

こう列挙すると歴史のテストみたいですね。



経営学で取り上げられている「マズローの5段階欲求」は部分的なものでしかない

まず一番驚いたのがマズローは一度も欲求の階層は5段階とは言っていないということ。

Googleで「マズロー」を検索すると5段階5段階と数多くの記事が出てきますが原典において5段階という表現はされていないらしいです。

欲求段階説(よっきゅうだんかいせつ、英: Maslow's hierarchy of needs)とは、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」と仮定し、人間の欲求を5段階の階層で理論化したものである。

これは、マズローの欲求段階、自己実現理論とも称される。

ピラミッド状の階層を成し、マズローが提唱した人間の基本的欲求を、高次の欲求(上)から並べる[1]。

  • 自己実現の欲求 (Self-actualization)
  • 承認(尊重)の欲求 (Esteem)
  • 社会的欲求 / 所属と愛の欲求 (Social needs / Love and belonging)
  • 安全の欲求 (Safety needs)
  • 生理的欲求 (Physiological needs)

f:id:maru0014:20180611234231p:plain

引用:自己実現理論 - Wikipedia

まず、このピラミッド型の図はマズローが考案したものではないそうで、加えて言うならこれらの欲求の優先順位は必ずしも図のとおりではなく個人差があるとのこと。

変人と呼ばれる類の人はこのバランスが常人とは異なっていることが多いのではと個人的に推察しています。 例えば食べることも寝ることも忘れて人とのコミュニケーションを隔てて(低次の欲求の優先順位を下げて)自分の趣味や研究(自己実現の欲求)に没頭するなど。

5段階ではないという点については、1(生理的欲求)~4(承認の欲求)まではそのとおりですが、5(自己実現の欲求)は2つの階層に分けられる。つまり6段階であるらしい。



そもそもマズローの定義する自己実現の欲求とは

マズローはこのように述べています。

自分自身、最高に平穏であろうとするなら、音楽家は音楽を作り、芸術家は絵を書き、詩人は詩を書いていなければならない。

人は、自分がなりうるものにならなければならない。人は、自分自身の本性に忠実でなければならない。

このような欲求を自己実現の欲求と呼ぶことができるであろう。

そして後にこの「自己実現の欲求」は至高経験を頻繁に体験する者そうでない者の2階層があるとし、前者を「超越的な自己実現者」、後者を「超越的でない自己実現者」としています。

至高経験とは

できれば本書を読んでいただきたいのですが

  • 最も幸福と感じる瞬間
  • 対象の当為(事実の本質的側面)の認知

大雑把に言うと「自身が対象に対して心から感動し幸福感を得られる瞬間」のようなかんじでしょうか。

つまり最後の2階層は

[超越的でない自己実現者] 自分がなりたいと思うものになり、自分がやりたいと思うことをできる [超越的な自己実現者] 超越的でない自己実現者を実現した上で、至高経験を体験できる

となります。これが人間があるべき姿だとマズローは言います。



対象の認識を自動化する「ロボット」の存在が至高経験を遠ざける

マズローと親交のあったコリン・ウィルソンが「ロボット」と呼んだ人間の便利な機能。

人間は大人になるにつれて物事を自動的に認識できる機能が発達します。

  • 海は青い
  • 赤信号なら止まる
  • 鳥は空を飛ぶ

大人になった人間にとって全て当たり前のことです。その自動認識機能が「ロボット」です。

しかし、子供にとっては全てが新鮮で興味津々で楽しみ感動します。

「ロボット」は瞬時の定型的判断をするのに大変便利ですが、同時に子供の頃の感動するという感覚を鈍らせているのでしょう。

人生を謳歌している人々、つまり自己実現者の多くは「子供の頃の夢」を叶えているような人が多いのではないでしょうか。

本書の後半ではこのような自己実現者にあふれる社会 ユーサイキア についての概念や実現するために必要なシナジーについて記されています。

是非とも多くの人に読んでもらいたい本だと思いました。



読む前に求めていた内容が得られたか

余りあるほどの内容が詰め込まれていると感じました。

「この商品ページにくる人が何を欲するのか」という極めて表層的なニーズから「自分自身の在り方についての心理学」という潜在ニーズを掘り起こされた気分です。

人間は欲深い生き物とよく言われますが、より一層「人間の欲」について知りたくなりました。

この記事に書かせてもらった内容は本書の本質的価値の1%も表現できていないと思いますので、ここまで興味を持って読んでくださった方は是非本書を読んでみてほしいです。

この欲は自分が良いと感じたものを他者にも良いと思ってほしい、承認欲求に分類されるんですかね。現代風に言うならシェア欲とか?

マズロー心理学入門―人間性心理学の源流を求めて

マズロー心理学入門―人間性心理学の源流を求めて